2017年10月、重度の側弯症の症状が出ている42歳の女性(以下、S.Y.と記します)は、珍しい逆S字側弯症を示しました。上部の角度は左に凸で112度、下部の角度は右に凸で122度でした。この角度は非常に重度です。S.Y.の左の股関節は右よりも15度高さがありました。

S.Y.が訴える主な症状は激しい腰痛と肺活量の低下でした。これらは側弯症の患者に一般的に見られる症状ですが、腰痛は日常生活に支障をきたす程でした。また、肺活量の低下は、呼吸機能に重大な影響を示唆していました。

私たちの治療アプローチは多角的であり、痛みの軽減と可能な限りの脊柱の角度の修正に焦点を当てていました。S.Y.は2週間の集中治療を受けました。この治療には、コア強化エクササイズと姿勢矯正技術のプログラムが含まれていました。これらのエクササイズは、脊柱を安定させ鍛えることで側弯症の管理に不可欠です。さらに、最新の技術を用いた特注の装具をつけ、脊柱の段階的な修正を助けるために使用されました。

治療後の結果は、S.Y.の脊柱の上部角度が89度に、下部角度が103度に軽減されていることが明らかとなりました。この角度の軽減により、腰痛が軽減されるだけでなく、肺活量も改善され、側弯症に伴う呼吸の問題が改善されました。

この症例では、S.Y.の痛みの管理と脊柱のアライメントの改善において効果的であることが示されています。また個別化されたケアと高度な装具技術の使用が、複雑な側弯症症例の治療において重要であることを強調しています。包括的な側弯症ケアの提供に対する私たちの取り組みは、再び患者の結果を向上させることが証明されました。