側弯症の分類
側弯症にはいろいろな分類方法があります
大きく以下の形で分類することができます
側弯症の分類
側弯症にはいろいろな分類方法がありますが、大きく以下の形で分類することができます。
原因による分類
特発性側弯症
これは側弯症の80%を占める青年期特発性側湾症(AIS)で思春期頃の若者(その多くは女子)に発症します。しかしながらいまだにその原因は不明です。特発性側湾症以外の側湾症のことを総称して「症候性側湾症」とも言います。
先天性側弯症(骨障害性側弯症)
生まれつき椎体(椎骨)の形が三角に変形してしまっていたり、隣同士の椎骨が融合してしまっていたりすることにより起こる側弯症です。先天性の中でも、単発性側湾症、多発性側湾症、二分脊椎を含む側湾症、などに分けられます。
神経系筋原性による側弯症
脳性麻痺、小児期受傷の骨髄麻痺、筋ジストロフィーなど神経や筋肉の病気に起因する側湾症で、別名「麻痺性側弯症」と言います。側湾症の進行とともに、バランス障害も進行し、車椅子生活にも障害をきたすようになります。この側弯症は成長期以前の異常により起こる背骨の変形なので、子供の病気として認識されています。
その他の疾患に付随して発症する側弯症
外傷性側湾症、脊髄の腫瘍による側湾症、結合組織の異常(マルファン症候群)による側湾症、脊椎筋肉萎縮による側湾症
遺伝性側弯症
家族で側湾症の方がいる場合、側湾症の発症率が高くなります。
発症年齢による分類(突発性側弯症の分類)
乳幼児期側弯症
3歳以下の幼児に発症するまれな側湾症です。
学童期側弯症
3歳から9歳の学童に発症する側湾症です。その約60%は治療をしないと進行するといわれています。
思春期側弯症
10歳から18歳にかけて発症する側湾症で、女子に多く発症します。この分類の中で最も多いもので、原因による分類では「特発性側湾症」になります。
成人期側弯症
骨が成熟したころに発症する側湾症です。その多くは思春期側湾症を発症しながらも気づかなかったものですが、成人になってから出現するものは変性側湾症といわれます。
老人性側弯症(変性側弯症)
加齢による骨粗鬆症による骨の弱体化が原因の側湾症です。
カーブの形状(または位置)による分類
胸椎側弯症
胸の高さにカーブを描く側湾症です。側弯症の中で最も多く、肋骨のねじれが目立つことが多いので発見されやすくなります。右にカーブを描くことが多いものです。
胸腰椎側弯症
胸から腰にかけてカーブを描く側湾症です。肋骨のねじれや盛り上がりは胸椎側湾症に比べると目立たないものの、カーブが長くなる傾向があります。これも側湾症には多い症状です。
腰椎側弯症
背中の下の方、腰のあたりにカーブを描く側湾症です。他のカーブに比べると柔軟性がなく、左にカーブを描くことが多くなります。
(逆)S字型側弯症
胸椎部と腰椎部にS字(もしくは逆S字)を描くようにカーブする側湾症です。バランスをとるようにカーブを描いているので、目立ちにくいです。
カーブの角度いによる分類
カーブはレントゲン写真をもとに、コブ角測定法により割り出されます。側弯症治療の方針を立てるときに重視されるので、分類とともに、どんな治療法が採択されやすいのか記しました。(ただし、カーブの度合いのみで治療方針が決められるわけではありません。)
軽度側弯症
カーブが25度以下の側弯症。一般的には「経過観察」になります。
中度側弯症
カーブが25〜45度の側湾症。一般的には「装具」の着用が薦められます。場合によっては手術を勧められることもあります。
重度側弯症
カーブが45度以上の側湾症。一般的には「手術」が薦められます。場合によっては装具の着用になります。
その他の分類
構築性側弯症
本来で言う側湾症(分類の1〜4)のことです。
機能性側弯症
仕事や生活の中で絶えず同じ動作をするなど生活習慣から来る側湾症で習慣を改善することで側湾症が良くなることが多いものです。
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